筆者は現在医学生です。難関中学受験をするメリット・デメリットをお伝えします。
難関中学受験をするメリット
基本的に難関中学受験をすることにはメリットしかありません。
注意して下さい。難関中学受験にはメリットしかないということです。
ただ単に中学受験をすることには全く意味がないので止めた方がよいでしょう。
なんとなく中学受験をするというのはお金の無駄遣いなので絶対にやめるべきです。
なんとなく中学受験をしてどこにでもあるような私立中高一貫校に行くぐらいなら、公立中学校に行く方が100倍マシです。
どこにでもあるような私立中高一貫校に進学した中学受験塾の友達の大学受験の結果は大半はどれも悲惨なものでした。
これは当たり前のことです。どこにでもあるような私立中高一貫校の進学実績を確認してみて下さい。その進学実績に応じた大学にもちろん入学者は行くことになります。
そのような私立中高一貫校に行くよりは公立中学校に進学して高校受験でリセットする方がいいのです。
大学受験をするにあたって周りの環境はとても大事なんです。
難関中高一貫校の進学実績
難関の中学・高校に行けばそれなりの大学にはかなりの確率で行けるようになります。
私の通っていた愛光学園について話すと、
愛光学園は難関といえば難関ですが、中学受験の世界で超難関ではありません。
私は西大和学園には落ちていますし、もっと難しい学校はいくらでもあります。
そこそこの難関中学でも大学進学実績はこんなにいいんです。
ちなみに難関中高一貫校あるあるですが、落ちこぼれが大量に発生します。
自分のその一人でした。
地元の小学校ではトップだったのに、そのような人ばっかりが集まる中学校だったので落ちこぼれてしまうというわけです。
勉強ができた側からできない側に一気に落とされるのでやる気がなくなるという人が多いんですね。成績が悪い理由は勉強しない、ただそれだけ。
そのような人は高校二年生まで低空飛行が続きますが高校三年生になってスイッチが入ると人が変わったかのように成績が上がります。
中学受験で地頭が鍛えられているので勉強したらすぐにできるようになるのです。
難関中学校に入学している時点で頭が悪くて勉強ができないということはありません。勉強すれば誰でもグングン成績が上がります。
なので、最下位近かった人でも浪人すると医学部などの難関大学にふつうに受かるという場合がけっこうあります。
難関中学に合格する=将来高学歴という図式は確かに存在します。周りのほとんどが高学歴になるという環境だと、自然と己も高学歴になるということなんです。
「標準」のレベルが上がる
難関中高一貫校に進学すると色々な「標準」のレベルが上がります。
例えば勉強面に関して言うと、「勉強が苦手」というレベルがおかしくなります。
筆者は「勉強が苦手」という部類でしたが浪人して医学部に当たり前のように合格しています。
「勉強が苦手」なやつが浪人しているとはいえ医学部に進学するというのは違和感があると感じる人は多いと思います。
最下位近い「馬鹿」扱いされていた人でもマーチには進学しているという実態が確かに難関中高一貫校には存在しています。
マーチというのは世間的には立派な高学歴です。一般人はマーチと聞くと賢そうと感じると思います。
しかし、難関中高一貫校出身の人はマーチと聞くと賢くなさそうという印象を持つ人が多いはずです。
これは、マーチが世間一般では高学歴というのは十分に理解していても、中学・高校のときに「馬鹿」扱いされていたやつがマーチに進学しているのでこういうイメージを持ってしまいがちなんです。
それに、難関中高一貫校では金銭感覚・家柄の「標準」もズレてしまいがちです。
私立中高一貫校に進学する子の家庭は当たり前ですがお金持ちが多いです。親の職業は医者・社長・弁護士など一流職業の子がほとんどです。
金銭感覚や身に付けている物の値段などの「標準」はとても高いものになります。
家族の話をしても世間一般ではいわゆる「エリート」だらけ。
そして当たり前のようにレールに乗って自分達も同じような「エリート」になろうとします。ほとんどの人が実際に「エリート」になります。
これは子にとって真の幸せなのかどうかということは置いといて、子を「エリート」に育てたいなら難関中学受験はうってつけというわけなんですね。
難関中学受験をするデメリット
難関中学受験をするデメリットはメリットを得るために多くの犠牲が生じてしまうということです。それにメリットはデメリットにもなりえます。
難関中学受験は異常
難関中学に合格するためにはかなりの勉強量が求められます。
土・日は朝9:00~夜21:00まで塾にいるのは当たり前。夏休みなどの長期間休みを返上してひたすら勉強します。
中学受験が人生で一番勉強した時期だったという人は難関中高一貫校に少なくありません。
だって大学受験で土・日に朝9:00~夜21:00まで予備校にいる人ってあまりいないじゃないですか。いても難関大学受験する人です。
難関大学受験と同じ勉強量を小学生がこなすというのは異常なことではないでしょうか?
それに伴うストレスはとんでもないものになります。周りの小学生が遊びまわっているのに自分は塾に缶詰めですからね。
ストレスによって身体に異常が出る中学受験生も意外と多くいます。
世間一般とズレる
「標準」がズレるというのはメリットばかりではありません。デメリットにもなりえます。
例えば勉強面に関していうと、本当は賢いのに「勉強ができない」という烙印を押されることになる子が多くでてしまいます。
難関中高一貫校の中では「勉強ができない」という烙印を押されてしまいますが、世間一般では十分すぎるぐらい賢いのです。
そういう子は勉強に対して自信を失ってしまい、徐々に本当に「勉強ができない」ようになってしまいます。
大学受験で心が変わり「勉強ができる」ようになる子もたくさんいますが、「勉強ができない」まま高校生活を終えるという子もたくさんいます。
そのような子は一般の公立中学校に進学していた方が良かったでしょう。もしくはランクを一つ下げた私立中学校に。
勉強に自信というのは大きく関係します。中学・高校は学歴には関係ないのだから、中学・高校で高みを目指しすぎるのはやめた方がいいです。
一番いいのはランクを一つ下げてそこでトップクラスになることです。鶏口となるも牛後となるなかれというのは本当なんです。
加えて金銭感覚や家柄の「標準」がズレるのもデメリットになりえます。
「エリート」になることが本当に真の幸せなのかというのは分かりません。
子をレールに乗せて同じような「エリート」に育てあげる。これは子にとってはメリットにもデメリットにもなりえます。
親の価値観を子にも強要すると、子はひどくストレスを感じるということがあります。
子は子。親は親。という当たり前のことも気にする必要はあるのではないでしょうか。