最近TikTokがなくなるかもしれないという噂をよく聞くんだけど実際はどうなの?
その話題はTikTokに関する記事を多く書いている私にとっても重要なことです。今回はTikTokがなくなるのかどうなのかについて解説しますね。
アメリカがTikTok禁止一歩手前に
7月31日の夜、トランプ大統領は大統領令でTikTokを直ちに禁止にできると語りました。
これでTikTokが本当に禁止されるかもしれないという雰囲気になりました。
どうしてアメリカはTikTokを規制したいのか
アメリカがTikTokを規制したいと思っている理由はいくつかあります。
表向きの理由
アメリカがTikTokを規制したいという表向きの理由は個人情報の取り扱いについてです。
TikTokが中国の企業というのは知っていますよね。
中国には「国家情報法」という法律があります。「国家情報法」では中国企業・国民はどのような情報であっても、政府がその情報を要請した場合は提供しなければいけないと定めています。
つまり、TikTok経営会社に中国政府が個人情報でもなんでも要請したら、TikTok経営会社はその情報を渡さなければいけないのです。
アメリカにとってはこれは非常に不都合な話です。
TikTok経営会社は位置情報・電話番号・氏名・住所などのユーザーの個人情報を持っています。
その中にはアメリカ政府が中国政府に知られたくない情報も含まれているでしょう。
たかが音楽に合わせて動画を撮影するだけでしょ?
確かに一般人の個人情報は漏れたところで大した危険はないですよね。
しかし、政府の要人はどうでしょうか?
位置情報というのは案外重要なものです。位置情報というのはアプリが閉じている間も実は記録されていることがあるのはご存じですか?
グーグルを使っていて位置情報を使用してもいいかの確認がよくありますよね?グーグルは使用してもいいか確認してくれますが、TikTokはどうなんでしょうね?そういうことです。
例えば政府の要人の娘がTikTokをスマホに入れてしまえば、政府の要人がどこにいるのか分かってしまう状況になります。
これはアメリカにとって非常に不都合な話だということが分かりますよね。だからTikTokを禁止にしようというわけなんです。
裏向きの理由
TikTok経営会社の時価総額は10兆円とも言われています。とてつもない額ですよね。
TikTokでどのようにしてこれだけ儲けているのか皆さんは知っていますか?
たまに出る広告で儲けているんだよね。
正解です!これまでSNSの広告業で儲けていたのはほとんどがアメリカの企業でした。
Google, YouTube, Instagram, Twitterなどの主要なSNSは全てアメリカ企業が作ったものです。
SNSにおいてはいわば今までアメリカの独り勝ちだったというわけなんです。
そこにTikTokがものすごい勢いで台頭してきたんですね。ですがアメリカは自身の企業が大事です。中国の企業に負けるわけにはいきません。
それなので表向きの理由で合法的にTikTokを潰しにきたというわけなんですね。
後他には、トランプ大統領がTikTokを好きではないというのも理由の一つにあります。
TikTokはBlack Lives Matter運動を積極的にしていました。一時期スクロールしてもスクロールしてもアメリカの人種問題に関する動画しか流れませんでしたよね。
また、TikTokを使ってアメリカの反トランプ派が様々な運動をしたということもありトランプ大統領はTikTokを好きではないんです。
トランプ大統領がTikTokにやたら当たりが強いのはこれらが理由なんですね。
マイクロソフトがTikTok買収で落ち着くか
8月3日、トランプ大統領はマイクロソフトなどのアメリカ企業がTikTokを買収した場合はTikTokの存続を認めると語りました。交渉期限は9月15日までです。
要するにTikTokが9月15日までにアメリカ企業に買収されたらTikTokは存続するし、買収されなかったらTikTokは禁止されるということです。
アメリカ企業に買収されたTikTokはアメリカ企業の一部となるわけですから表向きの理由も裏向きの理由も一気に解決されます。
逆に買収以外は認めないことからやはり裏向きの理由もそれなりにあることが推察できますね。
日本でTikTokはどうなるの?
正直アメリカで使えようが使えまいがどうでもいいから、日本ではどうなるのかが知りたい。
TikTok規制の提言
日本では7月28日に自民党の「ルール形成戦略議員連盟」がTikTokなどの中国製アプリの規制を政府に提言しました。
これはあくまで提言です。提言というのは提案のようなものです。
アメリカが禁止の流れだから日本でも禁止の流れにしたら?というような内容の提案ですね。
具体的な話はまだ何も出ていません。ですから、TikTok規制に関して日本では何も決まっていないというのが現状です。
日本でのTikTok利用のこれからの流れ
ケース1
まず、アメリカ企業のTikTok買収が成功したら何も問題ないでしょう。今まで通りTikTokが使えます。
TikTokがアメリカ企業の一部となりアメリカでTikTok禁止の話は無くなるので、日本でもTikTok禁止の話は一気に無くなります。
ケース2
アメリカ企業のTikTok買収が失敗した場合です。この場合はアメリカでTikTokが禁止されてしまいます。
こうなると日本でもTikTok禁止についてどうしても議論になるでしょう。
日本はアメリカの同盟国ですし、アメリカの言うことを何でも聞く傾向にあります。
アメリカがTikTokを国家の危険とみなすなら、日本も禁止の流れに乗らざるを得ないでしょうね。
ですが、何らかの規制はされてもTikTok自体は続けられる可能性もあります。
埼玉県と神戸市などがTikTok利用ストップ
最近では自治体もTikTokを積極的に活用して若者に働きかけるという流れがありました。
しかし、TikTokに関して個人情報漏れの危険性が指摘されている現状を踏まえて、自治体が次々とTikTokの利用を取りやめています。
市民からの反対の声や政府に配慮した動きと言えそうです。
このようにTikTok規制に関しての動きは確実にきています。