今回の話題の元ネタは私が浪人時代に、ある駿台の講師が話して下さった内容です。全ての人に通じる話で知った後に頑張ろうと思える話です。
サクラマスの生き方から学ぶ人生観
ある駿台の講師が話して下さった内容の要約
1.人生には二通りある。ヤマメのような生き方とサクラマスのような生き方だ。
2.浪人生である君たちはサクラマスになれる可能性がある。
3.それが成功するかどうかは自分次第だが、成功した暁にはヤマメに圧勝できる。
内容を要約するとこうなのですが、これだけだと意味が分かりませんよね。詳しく解説しますね!
ヤマメとサクラマスは同種
ヤマメは体長が10~30cmの魚です。
手のひらサイズで可愛いですよね。
一方、サクラマスは体長が60~80cmの魚です。
曲がった鼻に鋭い歯、赤鬼みたいで迫力満点ですよね。
並べるとその差は歴然です。
この2匹の魚が同種ということを信じられますか?
ビックリですよね。この差は生き方によって決まるのです。
稚魚はヤマメとサクラマスに分かれる
実はヤマメとサクラマスの稚魚は一緒なんです。
つまりヤマメとサクラマスは完全に同種です。
ヤマメとサクラマスは最初同じ稚魚、つまり同じものとして生まれますが、生き方によってそれぞれに呼び名が分かれるのです。
ヤマメとサクラマスは呼び名であって、種としては等しいのです。
ヤマメの生き方
ヤマメは一生を川で暮らします。稚魚は川で誕生するので、ヤマメは誕生した場所から一切移動しない魚となります。
稚魚のときに体が大きくて、餌場を独占する個体が成長してヤマメとなります。逆に言えば、餌場を独占する個体に追い出される個体がサクラマスとなります。
ヤマメは稚魚の頃から餌場を独占して、何不自由なく成長できるのでそこで一生暮らし続けます。ヤマメは河川残留型というわけです。
サクラマスの生き方
将来ヤマメとなる個体に川から追い出された個体が将来サクラマスになります。
川で餌を得ることができないので海に出るしかないということになり、将来サクラマスとなる稚魚は川を下り海を回遊して大きくなってまた川に戻ってきます。
海は川よりも段違いに栄養が豊富なので、餌の奪い合いをしなくても済みます。それなので海に出るんですね。
そんなに栄養が豊富なら、将来ヤマメとなる個体も海に出ればいいじゃないですか。
海は栄養豊富ですが、危険も川とは比べものにならないくらい大きくなります。
将来サクラマスとなる予定で海に出る稚魚は、1割ほどしか生まれ故郷の川に戻ってこれないと言われています。
それなので、将来ヤマメとなれる個体はあえて海に出ようとは思わないんですね。
将来サクラマスとなる個体は追い出されて海に出るのです。
サクラマスは大逆転を起こした個体
実はヤマメのほとんどがオスの個体だと言われています。オスの方が稚魚のときに強い傾向があるからだそうなのです。
ということは、メスの個体のほとんどはサクラマスとなります。
そしてここが重要なのですが、メスのサクラマスは子孫を残す際に、もちろん体の大きいオスのサクラマスをパートナーに選びます。
ヤマメなど小さすぎて眼中に入らないのです。
オスのサクラマスは稚魚のときは隅っこに追いやられて餌を満足に食べられず、最終的には海に出ざる負えなくなった個体です。
その個体は海で危険をくぐり抜けて、とても大きく成長して川に戻ってきます。
そして、最後には子孫を残す点でヤマメを圧倒するということなんです。
生物のそもそもの目的が子孫を残すためなので、サクラマスは大逆転したと言えますよね!
浪人生はサクラマスになれ!
ある駿台の先生は浪人生とサクラマスの生き方を重ねましたが、まさにその通りだと思います。
浪人しているということは、現役のときに一度は敗北しているのです。枠から追い出されたと言えます。
しかし、栄養満点(予備校)危険がいっぱい(誘惑)の海(1年間)を乗り越えて大きく成長できるサクラマスのようになれる浪人生もいるのです。
一方、危険がいっぱい(誘惑)に負ける浪人生もまたいます。
駿台の先生はこうも言っていました。
「浪人時代にサクラマスのように成長できた浪人生は現役生よりも強いんだぞ」
一概には言えませんが、浪人時代の大きな成長がこれからの人生に役立つ人も多いはずです。
浪人生はサクラマスになりましょう!